企業年金やiDeCoを年金として受け取っていれば、
確定申告した方が良い場合も

これまで改正(改悪と言えるような…)によって、確定申告を利用する場面は減ってきそうなことを書かせていただききましたが、企業年金を受け取っている方は、確定申告をした方が良い場合もあります。ぜひチェックしてみてください。

そもそも年金で生活されている方は、多くの方が下記の両条件にあてはまるため確定申告は不要となっています。なかなかの条件ですので、多くの方が申告はされていないかと思います。

(1)公的年金などの収入金額の合計額が400万円以下
(2)公的年金などにかかわる雑所得以外の所得金額が20万円以下

そして、親切でもあり不親切でもあるとも言えるのですが、企業年金やiDeCoの給付を年金として毎年受け取っている場合、先にちゃんと給与の時のように源泉徴収をして税金を納めてくれています。
●企業年金やiDeCoの支給額×7.6575%

一律で上記金額が引かれているため、年金が少ない場合や年金を繰り下げている場合などは、意図せず税率が高くなり所得税などを高く納めることになっているかもしれませんので、念のため国税庁のホームページで、(公的年金+企業年金など+その他収入)など、収入を合計し、もちろん控除も入力して試算されることをおススメいたします。もしかすると還付があるかもしれません。

国税庁 確定申告書等作成コーナー 
https://www.keisan.nta.go.jp/kyoutu/ky/sm/top#bsctrl

データを入力して申告書を作成したのち、確認画面で節税できるか(還付金が発生するか)確認できます。節税できないなら「分離課税」で確定申告し直すか、申告をしなければOKです。

リタイア世代は確定申告をする場合に、より注意が必要と言えそうですが、現役世代はNISAや確定拠出年金の制度が良くなってきていますので、投資に関しての確定申告の必要性が減ってきているように感じます。 

ただし、医療費控除や雑損控除など、確定申告をうまく使うことで、状況に合わせた税額へと調整できる場合があります。ぜひご自身の状況をチェックしてみてください。