④なるべく利害関係のないプロから話を聞く

最後に「結局、誰の話を聞けばいいのか?」という考え方をお伝えします。最も聞くべきは、私の話ではありません。あなたが何か判断する際に、話を聞くべき⼈は「利害関係のないプロ」です。

例えば証券会社の営業マンは、あなたより投資知識が豊富です。そして、証券会社は慈善事業ではないので、どうしても利害関係が生まれてしまいます。

お客さんに良い商品を紹介したいけれど、手数料で稼がなければならない……という現実がある。したがって、「プロの意⾒だから」と営業マンのオススメ商品を買ってしまうと、⾼い⼿数料を払うことになるかもしれません。

そんな中、どんな情報を信じれば良いのか。その答えは、「利害関係のないプロ」から得られる情報です。あなたの親族や信頼できる友⼈で、投資に詳しい⼈がいたら……まず、その⼈の話を聞いてください。

投資に詳しい相談相手が身近にいない場合は、昨今注目が集まっている、独立系ファイナンシャルアドバイザーと呼ばれるIFA(Independent Financial Advisor:資産アドバイザー)に相談することも1つの選択肢になるかもしれません。

個人的には、多くのプロの意見に触れられる点から、とにかく資産運用に関する本をたくさん読んでみることをおすすめします。

例えば私は、過去の記事で「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」という商品を紹介しています。これが買われても私に⼿数料は⼊りませんが、純粋に自信を持ってオススメできる商品です。ただ、私の考えが100%正しいはずもありません。

数万円の投資なら、⽬をつぶって考えに共感できる人のオススメを買うのも良いでしょう。ですが、今後の⻑い⼈⽣で、数百万円、数千万円の投資をするなら……誰か⼀⼈の情報だけで、すべて判断するのは怖いと思いませんか?

だからこそ、本の知識をうまく活用する必要があります。投資の本を複数冊読み、異なる著者の主張から共通する部分を探したり、⾃分の考えに合う部分を⾒つけたりするのです。

投資をするなら、利害関係のないプロの話を聞く。直接聞いてみたり、本を通して、いろいろなプロの考えに触れたりすることを繰り返せば、あなたの投資⼈⽣の軸となる考え方が見つかるはずです。

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ここまで、新NISAが始まるまでにおさらいしたい投資リテラシーについて解説しました。来年から始まる新制度をうまく活用するためにも、今のうちから投資の知識を深めていきましょう。