高金利商品に飛びつかない

高金利・高利回りをうたった商品に注意

金融商品の広告には、高金利・高利回りをうたったものが多くあり、メールでもチラシでも、金利の数字が目立つように配置されていることもあります。こうした商品に飛びついてしまい、損をしたり、中途解約ができないなどトラブルに発展するケースがあるようです。

金融商品取引法という法律では、

・事業者名や登録番号、手数料や損失リスクなど顧客が不利益となる事実などの重要事項の表示

・リスクに関する項目の、他の項目と同等の大きさの文字にするなど明瞭で正確な表示

・利益の見込みについて事実に相違する表示の禁止

などを義務付けていますが、こうした規制をギリギリ通過するように、巧みに作られている広告をよく目にします。よく考えずにクリックや電話などしたら業者の思うツボ。こうした広告を見たときには、決して飛びつかず、冷静に商品内容を見極めることが必要です。

金融商品の広告を見るときの注意点

もしも気になる広告を見たときは、アクセスせずに、小さい字も含めて隅々までチェックしましょう。

・何の商品か
不動産投資、社債、投資信託、預金など

・どんな商品か
よく理解できないものはその時点でやめるのが賢明

・損するリスクはあるか
元本割れする、中途解約できないなど

・コストはかかるか
手数料など払うことになるお金

・金利を得られる条件
金利は年利で表現されていますが、適用期間は数日間など超短期のものもあります。口座開設させて他の金融商品を売るためのドアノック商品※1ともいえます

・登録業者かどうか
金融庁のホームページにて確認できます。無登録で金融商品取引を行う業者も公表されています

※1 ドアノック商品:主な商品やサービスを利用してもらうために用意している、安価や無料の商品やサービスのこと。閉ざしている心のドアをノックして、開けてもらうための商品。

ここまでチェックしてなお興味を持っていた場合も、 商品名などから自分で検索し、公式ホームページを見るようにしましょう。リスクのない商品なんてありません。商品内容とリスクを十分に理解しているかどうか、よく考えましょう。

★メールの中には、金融機関やカード会社になりすました、個人情報をだまし取るためのフィッシング詐欺のメールも多いので、どんなメールも、広告やリンクを直接クリックすることは避けたほうが無難です。

 

●第3回(「節税」「年金代わり」の甘言を真に受けるとバカを見る…ワンルーム投資のワナ)では、不動産投資と暗号資産の注意点について解説します。

資産形成の超正解100

 

鈴木さや子 著
発行所 朝日新聞出版
定価 1540円(税込)