新NISAはなぜ生まれた?
先ほど、「資産所得倍増プラン=国による『資産を増やそう⼤キャンペーン』」という例えをお伝えしました。そのキャンペーンで全員もらえるプレゼントとして考えられたのが、「投資で儲かっても税⾦は取りません」という制度。つまり、新NISAなのです。
新NISAは、旧NISAにあった課題をいくつもクリアしています。特に注目したい大きなポイントは2つです。
1.非課税期間の無期限化
まず1つ目のポイントは、非課税期間の無期限化です。
旧NISAの非課税期間は、一般NISAで5年、つみたてNISAで20年、ジュニアNISAで子どもが18歳になるまでの期間と、どれも制限がありました。したがって、旧NISAを使うことと「非課税期間が終わったらどうしようか?」という悩みは、切っても切れない関係にあったのです。
一方、新NISAではこの「非課税期間」が完全撤廃。何年、何十年投資しようが、ずっと非課税メリットを得られます。極端な話、投資の出口(買った株や投資信託をいつ売るか)を深く考えなくても、思い切った長期投資が可能になるのです。
2.非課税投資枠の大幅拡充
そしてもう1つのポイントは、非課税投資枠の大幅拡充です。
旧NISAの年間の投資枠は一般NISAで120万円、つみたてNISAで40万円、ジュニアNISAで80万円と、そこまで大きくありませんでした。
しかし新NISAでは、“一生に1800万円まで投資できる”という「総枠」の考え方が重要になります。なお、新NISAでは「年間で投資できる額は360万円まで」というルールもあります。ルールについての詳細はここでは割愛しますが、次回以降の記事で解説します。
もちろん投資にはリスクが伴いますので、実際に投資するかしないかはさまざまな情報を調べて、最後は自分自身で判断をする必要があります。しかし、新NISAは旧NISAのいくつもの課題がクリアされ、格段に使いやすく生まれ変わりました。まさに国がターゲットとする中間層である私は、「これに乗っからない⼿はない」と考え、制度をフル活⽤していく考えです。
今後もいち個人投資家としての立場から、新NISAに関する情報を分かりやすくお伝えしていきますので、ぜひこれからの連載記事にも注目してください!
●新NISAの開始に向けて、2023年中にしておくべき準備とは……? 詳しくは「新NISAは「前準備」が超重要! 知れば得する2023年の動き方」(本サイト記事)で紹介します。