「利回り」より「安定」を重視したい人におすすめ
米国株式配当貴族(年4回決算型)は、配当利回りが高い株式に投資したい人よりも、経営の安定した優良企業に投資したい人におすすめの投資信託です。
S&P500配当貴族指数は、原則として25年以上連続増配しているアメリカ株式に均等に投資します。つまり、結果として高利回り銘柄を組み入れることはあっても、直接的に利回りが高い株式を選んでいるわけではありません。増配が続けば当初元本に対する利回りは向上しますが、投資時点では思ったより利回りが低いと感じることもあるでしょう。
【配当利回りの比較(2023年2月末時点)】
・S&P500配当貴族指数:2.48%
・S&P500:1.74%
出所:S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス ファクトシート
S&P500配当貴族指数で注目したいのは、25年以上連続で増配できる企業で構成される点です。配当金は、基本的にその企業に利益が残らなければ支払われません。反対に配当金を毎年出している企業は、それだけ安定的に利益を稼いでいるといえます。増配なら特にその傾向が強く、25年以上もの連続増配ならなおさらです。
これらから、S&P500配当貴族指数は堅実な大型株で構成される傾向にあり、同指数に連動を目指す米国株式配当貴族(年4回決算型)も基本的に同様の銘柄群に投資します。
リーマンショックなどの数々の経済危機に見舞われてもなお増配し続けた優良企業に投資したい人は、米国株式配当貴族(年4回決算型)の購入を検討してはいかがでしょうか。もちろん株価変動リスクや為替変動リスクがあり、元本保証でないことには留意してください。
【米国株式配当貴族(年4回決算型)の概要】
銘柄 | 米国株式配当貴族(年4回決算型) |
運用会社 | 野村アセットマネジメント |
ファンドのタイプ | 海外株式型 |
設定日 | 2018年11月14日 |
信託期間 | 2028年10月23日まで |
決算日 | 1・4・7・10月の22日 |
受渡期間 | 5営業日 |
販売手数料(最大、税込み) | 2.2% |
信託報酬(全体、税込み) | 0.55% |
信託報酬(販売会社、税込み) | 0.242% |
信託財産留保額 | 0.1% |
主な販売会社 | 東海東京証券 みずほ信託銀行 京都銀行 |
執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。