10年続いた不動産の好況に調整局面が来る!?
実は近年、このサイクルが壊れてしまっています。日本の不動産価格はこの10年間上がりっ放しです。ですから、不動産価格は下がることもあるという当たり前のことを皆さんが忘れてしまっているのではないかと思います。特に不動産投資をされている方は、ここ10年は損をした経験がないのではないでしょうか。
書店に行けば、不動産投資の本がたくさん並んでいますよね。本が書かれた日付を注意して見てみてください。著者の方は、価格が安い時に買って、価格が上がってから売っているはずです。ここ10年は右肩上がりの市場が続いている訳ですから、大きく失敗する人も少なく、不動産投資に興味を持つ人が増えたのも当然です。不動産投資はブームになり、将来に不安をもつサラリーマンも参入する時代が来ています。
ただし、これから不動産を買おうとしている人は、注意が必要です。過熱した市場には必ず調整が入るからです。そのタイミングはいつか。ひとつには、4月の日銀総裁の交代が節目になる可能性は高いと思います。政治的なイベントは、不動産サイクル変動のシグナルになることが多いのです。個人的には、今は不動産投資のタイミングとしては難しいと考えています。
●なぜ今“難しい”タイミングなのか? その理由と、それでもチャンスがある人はどんな人なのか…… 後編【いま不動産購入には慎重になるべきこれだけの理由…“損する人”が知らないこと】でデータを交えてお伝えします。