都心6区では3LDKが中古でも1億円超の値付けに!?
1月25日付、日本経済新聞の朝刊に「中古も『億ション』迫る」という見出しの記事が掲載されました。
東京カンテイが24日に発表した、2022年の都心6区中古マンションの平均希望売り出し価格が9800万円になり、1億円の大台乗せ寸前まで値上がりしているという内容の記事です。
この平均売り出し価格は70平方メートル換算のものですが、2022年は前年比7%の上昇となりました。記事によると、2004年から2.2倍になったということです。ちなみに23区全体では8%上昇の6842万円。これに対して23区の住宅価格は年2%程度しか上昇しておらず、戸建てよりもマンションが人気であることを伺わせる数字になっています。
実際、筆者が中央区にある事務所の近辺を歩いていても、築年数7年程度の築浅中古マンションが、70平方メートルの3LDKで1億円を超えた値付けになっていました。新築マンションが1億円を超えているのは知っていましたが、築浅とはいえ中古マンションでも1億円を超えていることには驚きました。もはや都心に住むのは、普通の庶民には無理なようです。
などと思っていたのですが、同記事に掲載されている不動産会社のコメントによると、実はこの手の高額物件を購入しているのは富裕層でも何でもなく、普通の会社員であったりするということでした。同記事ではリクルート調べということで、「21年に首都圏で新築マンションを契約した人の平均世帯年収は1019万円と08年に比べて38%増えた」と書かれています。金融機関によると条件次第では年収の10倍まで住宅ローンを貸すことができるということで、確かに平均世帯年収が1019万円あれば、1億円の物件には手が届くことになります。