年収500万円×2の共働き夫婦は“ごくごく普通の人々”
同記事では、共働きで世帯年収1000万円超えの夫婦を「パワーカップル」などと称していますが、そんな言葉に騙されてはいけません。年収500万円ずつの夫婦で世帯年収1000万円程度などというのは、パワーカップルでも何でもありません。ごくごく普通の人たちです。
でも、不動産会社やデベロッパーは、住宅を購入してもらいたいし、住宅ローンさえ組ませることができれば、債務は銀行持ちになるので、「パワーカップル」でも何でも、おだてる言葉を用いて家を買わせようとします。
またお金を貸す銀行も、返済が滞れば物件を競売にかけて回収しますから、別段、腹は痛みません。マンションでも戸建てでも、それが新築でもあったとしても、あるいは中古物件であったとしても、最終的に返済義務と諸々のリスクを背負うのは、家を買う人たちなのです。家を買うにあたっては、長期の返済期間中に生じる恐れがあるリスクをすべて洗い出し、ひとつずつ潰して、それでも返済し切れる自信があるかどうかを考える必要があります。
自信がなければ買わなくても良いでしょう。それならば自分が高齢者になるまで賃貸物件で生活し、倹約しながら資産形成に勤しみ、高齢者になったら年金と蓄積した金融資産を合わせて、施設暮らしをした方が合理的です。