最近「先払い買い取り」でお金を調達する人が増えているのをご存じでしょうか? 先払い買い取りとは、商品を売る外形を整えてお金を振り込んでもらい、実際には商品を送らずにキャンセルする資金調達方法です。
商品の代金は受け取れますが、その後にキャンセル料や違約金を先払い買い取り業者に払わないといけないので、結局は払う金額の方が大きくなってしまいます。
先払い買い取りはいわゆる「闇金」と同じなので、利用してはいけないと注意喚起もされている状況です。
今回は先払い買い取りで「闇金」に引っ掛かってしまった田村さん(仮名、21歳男性)の事例をもとに、先払い買い取りの危険性をお伝えします。
田村さん(21歳男性)の場合
田村さんは都内の大学生。奨学金を利用して大学に進学し、1人暮らしをしています。アルバイトをしていますが生活は楽ではありません。将来の奨学金返済にも不安を感じる毎日でした。
田村さんの趣味はネットサーフィン。日頃からいろんなサイトを見たりアプリをダウンロードして遊んだりして暇つぶしをしていました。
先払い買い取りの広告を見つける
ある日のこと、ふと目に入ったのが「先払い買い取り」の宣伝です。
「商品画像を送るだけでお金が振り込まれる」
「実際には商品を売る必要がない」
「ブラックリスト状態でも利用できる」
そんな文句が目に飛び込んできて、日頃から「お金がない」と感じていた田村さんにはとても魅力的に映りました。
先払い買い取りのサイトを見に行くと、LINEを登録するだけで簡単にお金を振り込んでもらえるとのこと。商品画像はネットに落ちているものでも何でもいいということでした。
田村さんは早速LINEに登録し、自分の持っているPCの写真を適当に送り、振込先の口座を業者へ伝えました。