タイミング次第で2倍以上値段が違う!? ダイナミックプライシングとは
アメリカでは、ファンドなどに限らず、一物多価はどこにでもあふれています。ダイナミックプライシングという言葉があります。商品やサービスを、需要と供給に応じて変動させていくことを意味します。まさにダイナミックに(動的に)、プライスが変動するのです。
ダイナミックプライシングがいちはやく適用されたのが航空券だと記憶しています。航空券は、まさに株価のように変動します。同じ日の同じ行き先の同じ航空会社のチケットでも、時々刻々、価格が変わります。昨今ではGoogle Flightなどのオンライン機能ができ、消費者側もその刻々と変わる価格をチェックし、できるだけ安く買うということができるようになりました。
例えば我が家の話ですが、2022年の7月に一時帰国する際、ロサンゼルスから東京までのエコノミー往復航空券を$568で買いました。出発3か月前の4月にサーチを始め、2週間くらい価格観察をしていましたが、だいたい$1000前後がトレンドでした。ところが、ある日それが一時的に$568(ユナイテッド航空の直行便)に落ちたのです。まさに、ダイナミックな変化でした。家族3人分買いましたが、2日後にはこの値段は消えました。息子だけは仕事の関係で日程がなかなか決まらず、その後かなりたってから買いました。すでに出発1カ月前の購入となり、結局$1385でした。同じユナイテッド航空ですが、直行便でなく、条件のより悪いサンフランシスコ乗り換え便なのに2倍以上の値段……。この2つは$817の差、日本円にして10万円以上の差です。