8月の米国株マーケットは市況によって相場がガラリと変化する話題の多い1カ月となりました。

8月5日に発表された米雇用統計で雇用者数が予想25万人に対して結果52.8万人という思わぬ結果から、今後も利上げが続くと考える見方が有力となりました。ところが株価に大きな反応はなく、「マーケットも長引くインフレ問題に慣れてきたのでは」と指摘する市場関係者もいました。

さらに8月10日に発表された消費者物価指数で前年同月比予想8.7%に対して結果8.5%となったことで「インフレも限定的」との見方が有力となり、再びマーケットに資金が集まりました。特にナスダックはこの日だけで3%(終値)も上昇する展開となり、強気相場入りへの期待感が強まりました。

しかし、経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」にて、FRBパウエル議長が「インフレ退治の手を緩めない」と言及すると、マーケットは再び急変。先行きの不透明さを嫌う投資家の「売り」が先行する展開となりました。

そんな8月のダウ平均株価、S&P500、ナスダックの動き、そして世界中の熱い視線が注がれたジャクソンホール会議を振り返ります。