7月の米国マーケットも年初から続く厳しい相場展開となりました。

特に大きかったのは、7月13日に発表された米消費者物価指数が9.1%となり、事前予想の8.8%を上回る結果だったことでしょう。市場にとって最大の懸念材料であるインフレは未だ改善されていないことがハッキリと数字で示されました。ただ、それまでであれば、予想を上回るインフレが発表されるたびにマーケットは大きく下落しましたが、今回は発表後〜月末にかけて株価は下落するのではなく上昇しています。

こうした年初から続く下落相場によって市場参加者の「インフレ疲れ」のような値動きを新たに見せたことは、米国株投資をする上で注目したいポイントといえるのではないでしょうか。

また7月は続々と発表される四半期決算も注目されました。19日ネットフリックス、20日テスラと続けて好決算を発表したことがマーケットに安心感をもたらしましたが、22日に四半期決算発表をしたスナップがアナリスト予想を下回ったことでデジタル広告分野に対する警戒感が強くなり、メタ(旧フェイスブック)なども引っ張られるように株価が下落しました。さらに26日にグーグルの親会社であるアルファベットやマイクロソフトが四半期決算でアナリスト予想を下回る決算を発表し、売上高成長率の鈍化が明らかとなった点は今後の投資戦略の方向性を考える上で重要な指標となりそうです。

このように7月はマーケットにとって良くも悪くも影響を与えるニュースが次から次へと続く、一進一退の値動きを見せる1ヶ月となりました。

そんな7月のダウ平均株価、S&P500、ナスダックの動きを振り返ります。