家に帰ってからインターネットで検索してみると、同じようなサービスを提供している事業者がたくさんいることが分かりました。決して安い金額ではないですが、払えないというほど高額でもなく、安心のために契約しておくのは良さそうに思えます。どこと契約すべきなのか詳しく調べて検討を始めましたが、どうも内容や値段がまちまちのようで、どこがいいのかよく分からなくなってしまいました。また、大きな事業者が過去に倒産したという記事も発見し、信用してもいいのか不安になってきました。

身元保証事業とは

入院や入所のときに「身元保証人(身元引受人)」としてサインしてくれ、その他にも家族代わりとしてさまざまなサポートをする新たなサービスが近年増えており、「身元保証事業(身元保証等高齢者サポート事業)」と呼ばれています。

この事業には決まった定義はまだ存在せず、監督官庁もありません。一度調査を実施した消費者委員会は、高齢者等に対し、以下のうち少なくとも身元保証サービスまたは死後事務サービスとして掲げたものを提供する事業を「身元保証等高齢者サポート事業」と整理しています。

1.身元保証サービス
・病院・福祉施設等への入院・入所時の身元(連帯)保証
・賃貸住宅入居時の身元(連帯)保証

2.日常生活支援サービス
​・在宅時の日常生活サポート (買い物支援、福祉サービスの利用や行政手続等の援助、日常的金銭管理等)
・安否確認・緊急時の親族への連絡等

3.死後事務サービス
・病院・福祉施設等の費用の精算代行
・遺体の確認・引き取り指示
・居室の原状回復、残存家財・遺品の処分
・ライフラインの停止手続き
・葬儀支援等

簡単にいうと、入院・入所・入居の際に「身元保証人」「身元引受人」になるのが身元保証サービス、亡くなった後の事務手続きを行うのが死後事務サービスで、少なくともこのうちどちらかをメインのサービスとして掲げているのが身元保証等高齢者サポート事業(以下、身元保証事業)というものです。