おひとりさま(60歳男性)の老後の不安
文蔵さん(仮名、60歳)は専門商社の部長で、10年前に妻を失くして以来、1人暮らし。娘は米国の大学を出て今はオランダに住んでいます。出身は九州地方で、地元には妹が2人おり、両親はどちらも介護施設に入居中です。車が好きなので、ドライブを兼ねて週末はよく同僚や同級生とゴルフをしています。
第3回の記事で紹介した通り、文蔵さんは思わぬ入院を経験しました。普段は自由な1人暮らしを楽しんでいる文蔵さんですが、いざというときに手を貸してくれる人がいないことを痛感させられました。マンションの管理人やゴルフ仲間が助けてくれたことは幸運だったと思う一方で、もっと確実な備えをしておかないとこの先が心配です。
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娘はオランダに住んでいて家族もいるため、日本に戻って世話をしてもらうことは期待できません。妹たちも本当に困ったときは助けてくれるはずですが、両親のことを任せきりにしている負い目もあって、なかなかそのような話を持ち掛ける機会が作れなさそうです。
身元保証事業者との出会い
先日、入院騒ぎとなった腰の治療のために病院に行った文蔵さんが何の気なしに待合室のパンフレットを眺めていたところ、「家族代わりのサポートを提供します」と書かれたものを見つけました。読んでみたところ、入院するときに書類に身元保証人としてサインをしてくれたり、医師の説明に同席してくれたり、退院するときにも手伝ってくれるなど、まさに文蔵さんが以前困ってしまったことをサポートしてくれるサービスのようです。