お金がすべてではないけれどお金も大事、それがライフプランニングの本質

さて、ここまで一緒に教育費の相場観を確認し、そのプランニングのコツというか、“とっかかり”をご説明してきました。でも、人生の3大支出の一つと呼ばれるだけあって、「教育費」はバカにならない金額です。先ほども確認しましたが、大学卒業まで考えると、教育費は子ども1人に1000万円レベルの大きな金額がかかるのです。

この金額だけを見て、「結婚したくない」とか、「子どもを持ちたくない」とか、そんなことを思う人もいるかもしれませんね。たしかに、結婚や子育てにはお金がかかりますので、結婚して子どもを育てるとお金が減ってしまう、そんな人生の選択になることは間違いありません。

でも、ちょっと待ってください。ここで思考を止めてしまうと、ライフプランニングをお金の出入りでしか眺めていないことになります。考えるべきは、結婚や子育てというライフイベントを、自分自身の生きがいとして捉えることができるかどうか。つまり、お金には代えられない価値を未来志向で考えること、これがライフプランニングということなのです。

面白いと思いませんか? だって、お金に代えられないことを実現するために、お金の算段をつけるってことですから。でも、それがライフプランニングの本質ってことかもしれませんね。そして、このような本質を20代の皆さまに理解いただくことで、最近の婚姻数や出生数の減少に多少なりとも歯止めがかかってほしい。微力ではありますが、そんな思いを抱きながら、今日も私はライフプランセミナーの講師を務めています(笑)。