夫婦の会話から始まる、教育費のプランニング
皆さん自身の教育費を大まかに確認できたところで、今度は少しライフプランニング的な話をしたいと思います。
たしかに大学卒業まで考えると、教育費は子ども1人に1000万円レベルの大きな金額がかかることになります。でも、この教育費は1度にかかる金額ではありません。高校までなら15年間、大学も含めると20年前後の長い期間にわたって、毎年かかるのが教育費の特徴です。そして、子どもが生まれた瞬間に(あるいは、子どもを授かったときには)、いつ頃、どれくらいのお金がかかるのか、ということもざっくり見積もることができる、これも教育費の特徴だと思います。ですから、言ってみれば、教育費は計画がしやすい、つまり、ライフプランニングがやりやすい支出だとも言えるのです。
それでは、もっと具体的にライフプランニングをイメージしてもらうために、実際に皆さんの親御さんがどんなことを考えていたのか、一緒に想像してみましょう。まずは結婚されたあと、たぶん、「子どもは何人ほしい?」なんてお考えになったのではないでしょうか。
子どもが1人なら、その子の年齢にあわせて教育費を準備していけばいいだけですね。でも、2人や3人となると、教育費が2倍、3倍になります。さらに、入学の時期が重なったりすると、そのタイミングでは余裕をもって準備する必要があるのです。つまり、「子どもが何人ほしい?」を考えると、教育費をかける時期が分かることになるのです。
あとは子どもに「どういう大人になってほしい?」、そんなこともご夫婦で話し合われたのではないでしょうか。子どもの将来を考えて、どんな教育を受けさせたいのか、いわゆる、進学プランを考える、ということです。教育費のプランニングでは、進学プランがとても重要ですよね。なぜなら、先ほども確認いただいたように、公立と私立とでは教育費の水準が大きく違うからです。
いかがでしょうか? 言ってみれば、夫婦同士の普通の会話ですよね。ライフプランニングは当たり前な会話から始まる、そんなことを理解いただければ、「プランニング」という言葉でイメージしがちな心理的なハードルの高さも払拭できるのではないでしょうか。