商品の価格動向から企業の分析もできる

投資家がコモディティ投資を始める方法は主に次の3つ。

・商品先物取引
・投資信託
・ETF(上場投資信託)

商品先物取引とは、事前に商品を売買する期日と価格を決める取引方法。買いと売り、両方から入ることができ、差益による利益を狙うのが基本となる。例えば将来的に値上がりが見込まれるなら買いから入って期日に売却、値下がり傾向にあるなら現時点での価格で売り、期日に買い直すことで利益を得られるのだ。

ただし、リスクが比較的高く手数料負担の大きいため、慣れないうちは投資信託やETFを通じてコモディティ投資を始めるといいだろう。

また、コモディティの価格動向は企業分析にも活用できる。エネルギー資源や貴金属、農作物や家畜は工業分野や食品分野における原材料として使われる。これらの輸入コストが上昇すれば、各企業の負担も増加する。業績にも大きな影響を与えるだろう。一方で、原材料費が低下すればその分利益の拡大につながるはずだ。

株式や債券、投資信託などを中心に取引している場合、決算資料や日経平均やダウといった株価指標に目が行きがちだ。しかし、投資では様々な角度から物事を観察することが大切といえる。コモディティの価格動向のように視点をグローバルに広げることで、新たな発見もあるかもしれない。