公務員もiDeCoで自助の枠が拡大

公務員の年金が民間との格差是正のためもあり、厚生年金に一元化され、上乗せ部分は年金払い退職給付のみとなりました。これにより公務員の年金給付はこれまでより減額されることになりました。

そのため、自助努力によって自身の老後のための準備ができるように、平成29年からは今まで加入対象となっていなかった公務員もiDeCo(個人型確定拠出年金)に加入できるようになりました。厚生年金に上乗せの3階建て部分があるため、iDeCoの掛金の上限は企業年金がある会社員と同様に月に12,000円です。

加入拡大が行われてからは、公務員の加入者数は年々増加しており、加入者の9割近くが上限に近い10,000円以上の掛け金を拠出しています(※5)。iDeCoは掛け金が全額所得控除となり節税に繋がりやすいことや、収入が安定している・財形貯蓄や共済貯蓄などで先取り貯金に慣れているなども理由としてあるかもしれません。

また、この掛金上限は令和6年に実質20,000円まで拡大されることになっています。退職金が減額されたり年金の3階建て部分が縮小されたりするなどの変化がある公務員にとって、自助で備えられる部分の拡大は朗報と言えるでしょう。まとまった退職金があることや老齢年金の受取額が平均と比べて多くなりがちな公務員は、受取時の課税に気を付けるなどの注意はありますが、利用メリットの多い制度となっています。

退職金や年金制度の改正、定年延長など公務員のライフプランも変わりつつあります。比較的安定して長期働きやすい公務員もこれからはリタイア後を見据え、積極的な情報収集や早くからの資産形成も必要となってくるでしょう。

次回は公務員の退職金受け取りについてお話します。

(※5)iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入等の概況
https://www.ideco-koushiki.jp/library/status/