2022年5月以前に60歳となるiDeCo加入者は要注意

まずは、セミナーでいただいた、こんなご質問です。

もう、10年以上iDeCoに加入しているサラリーマンです。
来年 5月から60代前半もiDeCoに加入できると聞きました。
実は法律が変わる前の、来年3月に 60歳を迎えます。私の場合、iDeCoに加入し続けることはできないのでしょうか?

会社員や公務員として 60代前半も働き続ける方の場合、iDeCoに加入することが可能です。iDeCoの加入要件は国民年金に加入していること(国民年金 被保険者)と原則20歳から60歳までの2つですが、来年5月からは後者の年齢に関する要件がなくなります。ですから、2022年5月以降は、会社員や公務員として 60代台前半も働き続ける方の場合、 iDeCoに加入することが可能になります。

ただ、ご質問の方の場合、来年3月の60歳に到達した時点では、まだ新しいルールに切り替わっていませんから、60歳未満という現在のルールが適用されて、一旦加入者の資格はなくなります。つまり積立が自動的にストップされ、受給権を取得し、残高の運用を非課税で継続する「運用指図者」という立場になります。

来年の5月まで待っていただいて 新しいルールが適用されるようになったら、ご自身で加入者になる申し出をしていただければ 再び加入者に戻って積立を継続することができます。