専門家とのネットワークを生かし、最適な税理士を紹介

田中さんは、自身のリスク許容度に合っているかも把握できずに運用していた資金を、安心して長期保有できる国際分散投資に振り向けたことで気がかりが解消されたようで、それからは、集中して起業の準備を進めていかれました。全額自己資金での起業も覚悟していたようですが、融資を受けられることになり、夢だったグループホーム開業にこぎつけました。

起業に当たっては、当社の専門家ネットワークを活かし、法人税務に強い税理士をご紹介しました。このように、資産運用相談だけでなく、提携する士業の方のご紹介も、IFAができるお手伝いの一つと言えます。

税理士は相続や事業承継など人により得意分野が異なるので、ニーズに合う人を選んで依頼しないと、案外ミスマッチが起こりやすいのです。これは税理士に限らず、弁護士などあらゆる士業に共通することで、こうした専門家ネットワークは意外とお客さまから重宝されているサービスです。事実、田中さんにも大変喜ばれました。

開業資金の融資を受けられたことで、田中さんの銀行預金の大部分は残すことができましたが、これを投資に回すといったアドバイスは特にしていません。末のお子さんが大学卒業間近で大きな出費の予定もないので、資産運用という観点から見れば「これだけの資金を遊ばせておくのはもったいない」という考え方もあるでしょう。しかし、田中さんご自身が預金に置いておくことに問題意識を感じていませんし、すでに6000万円という額を投資に充てています。

また、事業をする以上は余裕資金を持っておくことにも意義があると考えました。お客さまご自身が「もっと投資額を増やしたい」と考えたときに、改めて検討しても遅くはないと思っています。