投資信託を選ぶ際、各販売会社が自社のサイトで公開している「売れ筋ランキング」を確認する個人投資家は多い。そのランキングを定点観測して、トレンドを追う連載。今回は、三菱UFJ銀行。
三菱UFJ銀行の販売額(1カ月)ランキング2026年1月のトップは「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」(愛称:オルカン)になった。同ランキングで「オルカン」がトップに立つのは、当コーナーが売れ筋情報をチェックし始めた2024年3月以来初めて。第2位は前月トップだった「eMAXIS 日経225インデックス」となり、第3位には前月第4位だった「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」が上がった。前月は第2位だった「MUFGウェルス・インサイト・ファンド(標準型)」は第4位に後退した。また、トップ10圏外から第6位に「三菱UFJ純金ファンド」、第9位に「ピクテ・ゴールド<為替ヘッジなし>」がランクインした。
※三菱UFJ銀行のサイト内の投資信託検索サイト、「ファンドランキングから探す」の「販売額:1カ月」に基づき編集部作成。期間は2026年1月。
https://fs.bk.mufg.jp/webasp/mufg/fund/ranking/hanbaigaku_1m.html
「日経225」から「オルカン」へ
三菱UFJ銀行の販売額(1カ月)ランキングでトップに立っていたファンドは、2025年の1年間で三菱UFJアセットマネジメントが設定する「eMAXIS 日経225インデックス」が2・3・4・10・11・12月の6カ月間を占めており、圧倒的な存在感がある。5月も「eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)」がトップだったため、12カ月のうち7カ月は「日経平均株価」に連動するインデックスファンドがトップになっていた。これに次ぐのは同じく三菱UFJアセットが設定する「MUFG ウェルス・インサイト・ファンド(標準型)」で6・7・8月の3カ月間でトップだった。1月は「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」(設定は三菱UFJアセット)が、9月は単位型の「ニッセイ/シュローダー好利回りCBファンド2025-09(為替ヘッジなし・限定追加型)」(同ニッセイアセットマネジメント)がトップだった。
ランキング上位ファンドの2026年1月末時点での過去1年間のリターンを調べると、「eMAXIS 日経225インデックス」は36.73%、「MUFG ウェルス・インサイト・ファンド(標準型)」は12.30%に対して、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は15.40%、そして、1月にトップに立った「オルカン」(設定は三菱UFJアセット)は21.75%だった。リターンの水準では「eMAXIS 日経225インデックス」が頭一つ上回っているものの、あえて「オルカン」が選択されたのは、2025年の後半に急伸したといえる国内株価の上昇に対して高値警戒感(価格が上がり過ぎたため、いつ下落してもおかしくないという警戒)が出ているという見方もできる。
そもそも三菱UFJ銀行の販売額上位には、バランス型でリスクを比較的低くするように調整した「MUFG ウェルス・インサイト・ファンド(標準型)」といったリスク水準が低いファンドが並ぶ傾向にある。販売額トップ10から外れることがない「MUFG ウェルス・インサイト・ファンド(標準型)」のリスク(標準偏差=値動きの大きさを表す指数)は1年で9.18、3年が8.55(2026年1月末時点)という水準だ。株式インデックスファンドが15~20程度のリスクを取っていることと比較すると価格のブレが1ケタ台という小さい水準におさまっている。
そして、「オルカン」のリスクは1年13.93、3年12.36という水準だ。「日経225」や「S&P500」など1国の株価指数に連動するインデックスファンドと比較すると、新興国も含む全世界47市場の2500以上の株式に分散投資しているために低い水準に抑えられている。2025年はリターンの点でも米「S&P500」インデックスファンドを上回ったことからも、2026年の活躍期待ファンドとして注目度が高まったと考えられる。

