「『投資家への壁』を探る1万人アンケート」を実施

今回我々が実施したアンケート調査の主な目的は、『投資初心者』と『投資に関心のある未投資者』の差を明らかにすることだが、多少の誇張が許されるならば、それは最終的に国民のウェルビーイング向上につながるものと考えている。

ウェルビーイングとは、WHO(世界保健機関)によると個人や社会の良い状態(Well-being is a positive state experienced by individuals and societies)のことである。要するに、自分が良い人生を過ごしていると思っている状態だろう。つまりウェルビーイングでは自分がどう思っているかという「主観」が重要である。同じ事象を前にしても、個人により感じ方は異なるため、個人の多様化が進む時代においてウェルビーイングを高めていくには、これまで以上に「個」に焦点を当て、「個」を把握していくことが重要になろう。

ウェルビーイングを高める1つの方法は、構成要素であるファイナンシャル・ウェルビーイングを高めることであり、そのためにはお金について自ら学び、考え、投資し、資産を形成していく必要がある。しかし、投資を始める人は増えている一方で、投資をしていない人が依然多数という状況を鑑みれば、こうした学び→思考→実践→成果という過程はハードルが高いのかもしれない。

これまでに行われてきた様々な投資に関するアンケートを紐解くと、投資をしない三大理由は「知識が無い」、「お金が無い」、「損が怖い」である。しかし、これでは解像度不足で、まだ投資を始めていない人に対する今後のアクションにつなげることは難しい。一方で、投資をしている人への調査からは、投資をすることによって、ファイナンシャル・ウェルビーイングを高めると同時に、学びを得ているようにも見える。つまり「習うより慣れろ」が有効との仮説だが、こちらも解像度が低く断定はし難い。

そこで我々は『投資初心者』と『投資に関心のある未投資者』を対象に、その違い(我々はこれを「投資家への壁」と名付ける)を探るべく、独自にアンケート調査を実施した。特色はパーソナリティに着目した点だ。以降では、調査結果に基づきながら「投資家への壁」を少しでも明らかにし、「壁」の乗り越え方を検討することで、個人投資家の裾野拡大、ひいては国民のウェルビーイング向上に貢献したい。