2026年度の老齢厚生年金額
老齢厚生年金は、老齢基礎年金のように「改定率」を使うのではなく、会社員であった期間に受け取った給与と賞与を年度ごとに計算する際に使われる「再評価率」によって年金額が決まる仕組みとなっています。この再評価率は、老齢基礎年金の改定率と同じように賃金や物価の変動率をもとに計算され、マクロ経済スライドによる調整も行われます。その結果、老齢厚生年金額は会社員であった期間に応じて下記のように計算されます。
①2003年3月以前の加入期間
老齢厚生年金額(年額)=平均標準報酬月額※1×7.125÷1000×加入期間の月数
②2003年4月以後の加入期間
老齢厚生年金額(年額)=平均標準報酬額※2×5.481÷1000×加入期間の月数
※1 平均標準報酬月額とは、加入期間について各月の標準報酬月額に「再評価率」を掛けた額の総額を加入期間の月数で除したもの。
※2 平均標準報酬額とは、加入期間について各月の標準報酬月額と標準賞与額に「再評価率」を掛けた額の総額を加入期間の月数で除したもの。
モデル世帯(会社員の夫、専業主婦の妻)について決定された2026年度の老齢厚生年金(月額)は、夫が平均標準報酬(賞与含む月額換算)45.5万円で40年間就業したとすると、夫の老齢厚生年金と夫婦の老齢基礎年金(満額)を合計して月額237,279円(前年度比+4,495円)となりました。
なお、老齢厚生年金を受給しながら給与所得を受ける場合、賃金(賞与込み月収)と老齢厚生年金の合計額が支給停止調整額を超えた額に対して2分の1の額だけ老齢厚生年金が減額されて支給されますが、この老齢厚生年金のことを在職老齢年金といいます。
この支給停止調整額は、毎年度、名目賃金変動率に応じて改定されますが、2025年の年金制度改正によって2026年4月から支給停止調整額が引き上げられることになったため、2026年度の支給停止調整額は65万円で決定されています。
いかがでしたでしょうか?
老齢基礎年金と老齢厚生年金がどのような仕組みで決定されるのかを理解することで、老後生活において公的年金がある程度はインフレに対応できることがお分かり頂けると思います。ただし、少子高齢化による年金財政への影響は益々厳しさを増すと考えられており、マクロ経済スライドによる調整もさらに大きくなると予想されていますので、確定拠出年金制度を活用した自助努力による準備等が不可欠になってくると考えています。
(執筆 : 花村 泰廣)
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