幼なじみが教えてくれたこと

「司書になりたいなら、大学出てないとダメだよ? 国家資格だもん」

「え?」

清美は「相変わらず世間知らずなんだから」と懐かしむように笑いながら、司書についていろいろと教えてくれた。

まず国家資格であること。受験のためには大学か短大か高専の卒業資格を持っているか、司書補としての実務経験が一定期間以上ある必要があること。高卒で取るにはとても険しい道であること。

「じゃあ、うちの子が大学に行きたかった理由って……」

「資格取るには1番いいルートだからね。それに、いくら資格もってたとしても、司書だって他の仕事と一緒で面接のときに学歴くらいは見られるだろうし」

「そっか……私、全然分かってなくて最悪なことしちゃった」

「昔からそういうところあるよね、数子って」

「うるさいな……こっちは本気でやっちゃったって思ってるんだから」

「でもまあ、母娘でしょ。ちゃんと謝って、ちゃんと話せば大丈夫だって」

数子はこのあともずっと清美に励まされ、背中を押され、電話を切った。