代表的な株式アクティブファンドを上回る「ROBOPRO」
大和証券の売れ筋で第2位に浮上した「ニュートン・パワー・イノベーション・ファンド(為替ヘッジなし)」は、2024年10月28日に設定されたファンドで、ようやく運用期間が1年を経過したところだ。2025年11月末を起点として過去1年間のトータルリターンは51.53%となり、「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)」の60.21%に迫る成績になっていて人気が集中し始めている。同期間の運用成績は「フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンド Bコース(為替ヘッジなし)」の25.49%、「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Bコース(為替ヘッジなし)」の12.50%、「インベスコ 世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(1年決算型)」の15.54%を大きく上回っている。
パフォーマンスの点では、ランキングを駆け上がっている「ROBOPROファンド」の成績が2023年12月末を起点とすると2025年12月5日時点で「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信 Bコース(為替ヘッジなし)」や「インベスコ 世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(1年決算型)」という代表的な大規模株式アクティブファンドの成績を上回っていることが注目される。「ROBOPROファンド」は世界の取引所に上場するETFに投資することを通じて株式、債券、リートに加えコモディティ(純金など)に投資する。マーケットデータ等分析に加えて対象資産のリスク相関性の分析などを機械学習によって計算し、最適な配分比率を導き出す。原則として1カ月ごとに配分比率の変更を行っている。
「ROBOPROファンド」の2025年11月末時点のポートフォリオの組み入れ比率は、米国株式が45.6%、新興国債券が38.7%、新興国株式が8.7%などとなっており、純金は0.6%しか持っていない。同ファンドが2025年の1月~2月頃は純金をポートフォリオの30%程度も保有していたことを考えると、大きな変化だ。1カ月ごとに資産配分比率を見直していくという運用方針からも足元のリスク要因等に対応したポートフォリオを作っている結果といえるのだろう。同ファンドのパフォーマンスは、これまでも安定的な推移をしており、2025年11月末時点での過去1年間のトータルリターンは23.69%であり、「フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンド Bコース(為替ヘッジなし)」の25.49%に迫る成績だ。大和証券を通じて投信に投資している投資家は、運用成績に優れたファンドをしっかり評価しているようだ。
執筆/ライター・記者 徳永 浩

