三菱アセット・ブレインズがまとめた2025年11月の公募ファンドの純資産残高は約135兆4506億円で前月比約1兆8039億円増加した。純資産残高は7カ月連続で増加し、前月に続いて史上最大を更新した。純資産残高の増加額は前月の約7兆7591億円から大幅に減少した。「外国株式型」は増加額が約1兆238億円と前月の約5兆597億円から大幅に減少。また、「複合資産型」も約4341億円(同約5980億円)、「その他」が約1606億円(同3974億円)、「国内株式型」が約1592億円(前月は約1兆1459億円)の増加だった。一方、「外国債券型」は約702億円(前月は1062億円の増加)の減少、「エマージング株式型」も約386億円(同約3185億円増加)の減少と、前月の増加から一転して減額となった。「国内債券型」は約46億円の減額と2024年9月以来15カ月連続の残高減少が続いている。

資金流入額は約1兆2930億円と前月の約8800億円からやや流入超過額が増加し、流入超過額は2カ月ぶりに1兆円を超えた。資産別には「外国株式型」が約8300億円(前月は約7780億円)の資金流入額と引き続き資金を集め、「複合資産型」も約3050億円の資金流入額になっている。また、「国内株式型」も約1590億円の資金流入と前月の約240億円から流入超過額が大幅に増加した。

「国内株式型」で資金流入が活発だったファンドは、日経平均株価に連動するインデックスファンドが中心だった。2025年5月以降、おおむね右肩上がりで上昇した日経平均株価は11月の月間では5万2000円台から4万8000円台まで下落して短期的な調整局面を迎えた。ただ、日経平均株価が5万円の大台を割り込んだ11月17日からの1週間で、国内株式型ファンドの流入超過額が拡大している。三菱アセット・ブレインズでは「(日経平均株価の)下落は短期的な利益獲得を狙う投資家には投資機会と判断された可能性がある。一時的な下落を受けた押し目買いが資金流入を後押ししたと推察される」と分析している。