手をかけた子育てにこだわりも、娘には不評

古風な考え方かもしれませんが、私は、子供が中学校に上がる前まではなるべく子供と過ごす時間を持ち、口に入れる物や身に付ける物も手作りの物を与えたいタイプです。

大学で家政学を学んだことも大きいかと思いますが、何より、私の母がそうだったからです。そして、教師というのはそうした子育てがやりやすい職業でもありました。実際、姉とは対照的に愛莉が3歳になる直前まで目一杯育児休暇を取得しています。

愛莉の離乳食、幼児食、そして保育園の毎日のお弁当やおやつなどは基本的に全部自分で作っていました。洋裁や編み物も得意なので、愛莉が着ている服の半分以上は私がデザインして縫ったり編んだりしたものです。

小学校低学年の頃までは、友達のお母さんから「お母さんの服、センスいいね! よく似合ってる」と言われて素直に喜んでいた愛莉ですが、最近は「普通にジェニーやピンクラテの服が着たい」などとわがままを言うようになりました。

背景には、姉の存在があるように思います。仕事に追われる姉は時間や人手不足をお金でカバーする傾向があり、しかも、露骨な高級品、ブランド志向です。

成長期で多感な愛莉が姉の悪い影響を受けはしないか、それが最近の大きな気がかりになっていたのです。

●年末、姉と甥が泊まりに来た朝食での出来事が、新井さんの価値観と姉一家との溝を決定的にします。後編【「中学からお受験したい!」小5娘が突然の宣言…“グラスフェッドバター騒動”で露呈した姉一家との格差がきっかけに】で詳説します。

※プライバシー保護のため、事例内容に一部変更を加えています。