「ゴールド」の次の“高パフォーマンス”ファンドを探る

これら、新たに人気化しているファンドのパフォーマンスを調べると、2025年10月末時点で過去1年間のトータルリターンが43.10%の「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)」をはじめ、パフォーマンスに優れたファンドになっている。「ベトナム・ロータス・ファンド」は22.33%ながら、過去6カ月では42.98%と短期間で際立って大きな上昇率になっている。

ただ、「モルガン・スタンレーグローバル・プレミアム株式(為替ヘッジなし)」は過去1年間がマイナス1.56%と良くない。過去6カ月でも5.85%とパフォーマンスの点では他に優れているといえない。それでも同ファンドが人気化しているのは、既存のファンドが注目する「エヌビディア」を中核とした大型ハイテク株、言い換えると、「AI関連銘柄」について、これまでのように強気一辺倒ではいられなくなったということだろう。

また、パフォーマンスの点で注目されるのは、「ベトナム・ロータス・ファンド」は2021年1月から2022年10月までの約2年間において「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)」などをはるかに上回るパフォーマンスを残していた事実だ。「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)」のパフォーマンスが株式ファンドを上回って上昇するようになったのは2025年になってからのことだ。現状では高パフォーマンスファンドの代表という印象がある「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)」だが、そのパフォーマンスが際立って優れている期間は、まだ、10カ月程度のことで長くはない。その点では、2021年の「ベトナム・ロータス・ファンド」や2025年になってからの「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)」のようなファンドは、今後も現れる可能性は常に存在し、その可能性のあるファンドに注目しているアイザワ証券の売れ筋ラインアップは非常に興味深い。

 

執筆/ライター・記者 徳永 浩