投資「ハードル下がった」「怖くない」若年層で顕著 

注目すべきは「投資が身近に感じられ、投資へのハードルが下がった」という回答が30代以下では35.8%と、全体平均(23.6%)に比べて12.2ポイントも高いことだ。特に若い層の間で、NISA口座の開設が投資への心理的な障壁を下げるきっかけとなっているようだ。

また、「投資が怖いものではなくなった」という回答も30代以下では25.6%と、全体平均(13.0%)を2倍近く上回っている。従来持っていた「投資=怖いもの」という先入観がNISA口座の開設を通じて変化した様子がうかがえる。

年代が上がるほど「変化なし」が増加

一方で「特に変化はない」という回答は年代が上がるにつれて増加傾向にある。30代以下では15.5%だが、70代以上では45.9%と半数近くを占めている。高齢層ではすでに投資経験が豊富な人が多く、NISA口座開設前から投資に対する一定のイメージを持っていたためと考えられる。これらの結果から、NISA口座の開設が特に若い層の投資に対するイメージを大きく変えるきっかけになっていることが分かる。「少額からでも投資を始められる」「思ったより怖くない」といった投資へのハードルの低下は資産形成に向けた第一歩として非常に重要な心理的変化といえるだろう。

●来年のNISAはどうする? 後編「「NISA、このままでいい?」気になる人が押さえておきたい“購入金額”の変更理由【つみたて投資枠・成長投資枠】」にて詳報している。

調査概要 調査名:「個人投資家の証券投資に関する意識調査」 調査主体:日本証券業協会 調査報告書公表:2025年9月 調査実施期間:2025年4月15日~19日 調査対象:日本全国の18 歳以上の有価証券保有者5000 人