第1号加入者で6万円超の拠出は少数

現在のiDeCo拠出状況を振り返ってみましょう。国民年金基金連合会では掛金拠出状況を毎月公表しています。以下は2025年8月時点の数字です。

パターン1の第1号加入者の場合、2万円程度の掛金の加入者が45%を占めており、6万5000円超を拠出している加入者は2%程度と少数派です。そのため、7万5000円まで引き上げられても、現在の限度額から掛金額を引き上げる人はあまり多くないのではないかと思われます。

パターン2~4の場合、半数近くが拠出限度額の2万円以上2万3000円未満の拠出をしているため、拠出限度額の引き上げを待望する層が相当数存在するのではないかと想定されます。

なかでも共済制度に加入している公務員等は、過去の拠出限度額の引き上げに敏感に反応しているようです。2024年12月に従来の1万2000円から2万円に拠出限度額が引き上げられて半年あまりで、公務員等の37%が1万2000円を超える掛金に変更しています。

改正法による次の拠出限度額の引き上げに伴う金額変更などのスケジュールは、まだ明確ではありませんが、パターン3・4の方は、ご自身の他制度掛金相当額と事業主掛金額を確認し、いくらまで拠出できるのかを認識しておくとよいでしょう。