ここまでの株高を見て、一部で「なんならレバレッジ型のファンドを買っておけば、もっと儲かったのでは?」という声が出てきています。
確かに、今年度に入ってからの国内株式市場は、4月7日にかけてトランプ関税を受けて急落しましたが、そこから徐々に回復し、先般の自民党総裁選挙で高市早苗氏が選ばれたことによって「高市トレード」と称する株高が示現しました。TOPIXの終値で見ると、トランプ関税で急落した4月7日の終値が2288.66ポイントだったのが、10月9日には3257.77ポイントまで上昇しました。この間の上昇率は42.34%にも達します。
これは単純にインデックスファンドを買っているだけでも、この半年間で42%程度のリターンが得られたことになります。それを見れば当然、「インデックスに対して2倍、3倍のリターンが期待できるレバレッジ型のファンドを持っていた方が、より高いリターンが得られるはず」という考え方が浮かんでくるのも当然かも知れません。
レバレッジ型ファンドとは、参考指数の前日比に対して2倍、3倍の率で基準価額が変動するファンドのことです。ブル型という言い方もあります。また参考指数とは逆の値動きをするファンドもあり、こちらは「ベア型」あるいは「インバース型」と称されます。
ひとまず今回は、この株価上昇局面で注目されているブル型について、商品面の問題点を考えてみたいと思います。