パフォーマンスで圧倒する「純金ファンド」

9月のランキングで売れ筋トップ10にランクインした「三菱UFJ純金ファンド」は、パフォーマンスで他の株式ファンドを圧倒するものがある。2023年12月末を基準とし、新NISAが始まった2024年1月以降の基準価額の推移をみると、2025年10月15日時点で騰落率が2.3倍になっている。日米株式の主要インデックスファンドである「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」が約1.51倍、「eMAXIS 日経225インデックス」が約1.46倍であることと比較しても圧倒的だ。株式ファンドは2024年8月、そして、2025年4月に大きな下落局面があるが、純金ファンドにはそのような下落局面もなく上昇を続けたことで株式ファンドとの間に収益格差が生まれている。

しかし、「三菱UFJ純金ファンド」が売れ筋トップ10に入るのは2025年4月の第9位以来5カ月ぶりのことになる。「純金(ゴールド)」は利息を生まない資産であるため、銀行を利用する顧客にとっては魅力を感じにくい商品の1つなのかもしれない。ただ、純金価格が連日の史上最高値更新で上昇を続けている。また、株式市場が下落しても、それとは関係なく価格が動くことから株式との分散投資の対象としても評価されている。

 

執筆/ライター・記者 徳永 浩