元本割れ対策はどうしている? 年代別の安全対策
元本割れを防ぎたい人は何か対策をしているのだろうか。資産をより安全に確保しておくためにとった行動を年代別に見てみよう。
■金融資産をより安全にするためにとった行動(年代別・単身世帯)
単身世帯では、「何もしていない」との回答が20代(58.7%)、30代(62.9%)、40代(72.8%)、50代(75.1%)、60代(70.4%)、70代(70.7%)となっている。若い層ほど何らかの行動をとっている傾向にあるようだ。特に20代、30代では安全性に関する情報収集を行ったとの答えが比較的多い。商品や金融機関を変更する割合も高い。なお、預金保全の観点から1つの金融機関に資産が集中しないよう分散したとの回答は60代、70代で高まっている。
対照的に何もしていない割合が最も高いのは50代。仕事や日常生活など多忙を極める年代ではある。反対に、時間的余裕が生じるであろう60代、70代では何らかの行動をした割合が40代、50代より高まっている。
意外? 最も積極的に資産を守っている年代は?
同様に二人以上世帯の結果を見てみよう。
■金融資産をより安全にするためにとった行動(年代別・二人以上世帯)
二人以上世帯では、「何もしていない」が20代(46.8%)、30代(56.6%)、40代(60.9%)、50代(67.2%)、60代(65.5%)、70代(66.9%)となっており、こちらも若い世代ほど具体的に行動している割合が高い傾向にある。
全年代・世帯のうち、何らかの対策をとっている人の割合が最も高いのが20代二人以上世帯だ。「金融商品の安全性に関する情報を収集した」(22.2%)、「一金融機関に預けた預金金額が一千万円を超えないように、預入れ先を分散した」(15.8%)などの対策を取っている。
30代以降でも同様の項目が上位を占めており、情報収集や分散投資による対策が一般的といえそうだ。
特筆すべきは20代の情報収集への意欲の高さ。特に「金融商品の安全性に関する情報を収集した」割合が全年代で最も高く、若い世代ほど金融リテラシー向上への関心が強いことがうかがえる。続いて年代別の傾向と対策を見ていこう。


