60代、資産運用は積極的?
全国5000世帯を対象に金融資産の状況、家計の状況などを調べた「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(金融経済教育推進機構)から「リスク性商品の保有意向」について60代の回答を見ていこう。
■元本割れを起こす可能性があるが、収益性の高いと見込まれる金融商品の保有(60代単身世帯)
まず単身世帯の調査結果から見ると、「そうした商品についても、積極的に保有しようと思っている」と回答した「積極派」は8.4%だった。逆に「そうした商品を保有しようとは全く思わない」と回答した「消極派」は62.0%に上った。
60代では既に定年退職を迎えた人も多いことから、今後リスクを取って金融資産を増やしていきたいという人は少ないのかもしれない。
年金をもらい始めた人もいるだろうが、現役時代よりも収入が減る、あるいはもう働かないから資産を取り崩しながら生活するという人もいるだろう。そうした各自で異なる事情を含め、この結果からは老後の生活資金を減らさずに確保したいと考えている人が多いといえそうだ。
一方で、「そうした商品についても、一部は保有しようと思っている」との回答は29.6%。70代の25.6%と比較して4.0ポイント高い。減る可能性もあるが増える可能性もある金融商品をどの程度を持つのかにもよるが、今後の老後生活に向けてそうした商品を併用しつつ、老後資金を追加で作っていこうと考える人も3割程度いるようだ。

