「元本割れ」を避けるために

元本割れを起こす可能性がある一方で、高収益を狙える期待が持てる商品を持つことについて、60代単身世帯では消極派が6割以上を占めた。増える可能性があるが元本保証のない商品に不安を感じているのだろう。では、元本割れを避ける、あるいは軽減するために何か対策をとっているのだろうか。

■金融資産をより安全にするためにとった行動(60代単身世帯)

金融資産をより安全にするためにとった行動(60代単身世帯)
 
出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(※実数429、複数回答)よりFinasee編集部作成
 

金融資産を安全に保持するために60代単身世帯はどんな行動を取ったのか。調査結果によると、最も回答率が高かったのは「何もしていない」で70.4%だった。これまでの傾向から、元本割れを起こす可能性のある商品を持っていない人も一定程度いるだろうことが一因となっていそうだ。

次いで「一金融機関に預けた預金金額が一千万円を超えないように、預入れ先を分散した」との答えが15.9%で2番目となった。預貯金は元本保証型商品の代表格だが、万が一預け先の金融機関が破綻した場合は元本1000万円までとその利息分しか戻ってこない。この点を考慮して預け先を分散させた人も一定数いるようだ。