10月短観や支店長会議の情報が判断材料になることを示唆
最初に、「経済情勢」に関する意見ですが、今回目立ったのは図表2に示した意見です。
<図表2 9月「主な意見」の経済情勢に関する意見で目立ったもの>

一つ目の意見は、個人消費に対する前向きな見方を示したものですが、どのような指標に基づいた見解か明らかではありません。家計調査を見ると(図表3)、確かに名目および実質消費支出は緩やかな回復トレンドをたどっていますが、10月7日に日銀が発表する8月の消費活動指数を確認する必要があるでしょう。
<図表3 家計調査>

図表2の二つ目の意見は、10月1日に発表される全国企業短期経済観測調査(短観)の結果や、10月6日に開催される支店長会議でのヒアリング情報が、政策判断を行う上で重要であることを示唆しています。これまでの傾向から、それらが利上げの判断材料にされる可能性が高いと推察されます。