「225」を上回る「好配当株」

八十二銀行の売れ筋トップ10の中で順位を落とした「ダイワ好配当日本株投信(季節点描)」だが、パフォーマンスの面では健闘している。特に、4月の株価下落時に下落率を抑えた影響が大きく、日経平均株価に連動する「三菱UFJインデックス225」に対して優位な運用成績を維持している。

「ダイワ好配当日本株投信(季節点描)」は、配当利回りの高い高配当株のみに注目するのではなく、「業績や経営の質などの変化に着目した『好配当』株に投資する」というスタンスで銘柄を選んでおり、株式市場が高値波乱で不安定になる中では比較的株価がしっかりした値動きになることが期待される。

まして、現在の国内の金融環境は、インフレの進行によって日銀が利上げのタイミングを見計らっている状況にある。国内金利はジワジワと上昇傾向にあり、このような環境では、いわゆる「高成長株」は思い切った設備投資などに踏み切るハードルが上がり成長が鈍化しがちだ。安定的な経営基盤を確立し、景気動向に左右されにくい安定成長を続けられる高配当株に安心感のある市場といえる。そのあたりがパフォーマンスの堅調さにあらわれているように見え、今後の人気回復が期待されよう。

 

執筆/ライター・記者 徳永 浩