「メタプラネット」的な戦略は株価的には正義かもしれないが…

日本の上場企業には、時価総額が極めて小さいところがたくさんあります。

20億円に満たない企業だけでも約120社あります。こうした企業が今後、前出の2社のような形で買収された後、暗号資産のような成長資産を持つだけの企業に変えられる可能性は、十分にあります。

確かに、株価的には正義でしょう。

成長する資産を組み入れれば、確かに株価は値上がりしますし、それを望んでいる投資家がいるのも事実です。

しかし、何も生み出すことがなく、単に値上がりする資産を組み入れて企業価値を上げることが、果たして実体経済のためになるのかどうか。実体経済を成長させるための資金調達の場である東京証券取引所にとって、こうした企業を上場させ続けるのが正しいことなのかどうか、改めて考え直す必要がありそうです。