業績は過去最高、15期連続増配 大型受注で今期も増収増益を予想
事業の全体図も確認しておきましょう。富士フイルムホールディングスは現在、大きく4つの事業を展開します。売り上げの多くは「ヘルスケア」や「ビジネスイノベーション」が占めますが、利益は「イメージング」が最大です。カメラ事業の採算性の高さがうかがえます。
【セグメント情報(25年3月期)】
※CDMO(Contract Development and Manufacturing Organization)…製造および開発の受託
続いて業績です。コロナ禍でいったん減速したものの、業績は順調に拡大しています。直近25年3月期で4期連続の増収増益を達成し、売上高および営業利益はいずれも過去最高を更新しました。株主還元にも安定感があり、15期連続増配を達成しています。
今期(26年3月期)も増収増益の計画です。バイオCDMOの大型受注で売り上げが増加する見通しで、一時要因(前期の資産売却益のはく落)や為替影響を吸収し増益を目指します。なお、一時要因と為替影響を除いた実力ベースでは、営業利益は前期比9.4%増を予想します。
【富士フイルムホールディングスの業績予想(26年3月期)】
・売上高:3兆2800億円(+2.6%)
・営業利益:3310億円(+0.3%)
・純利益:2620億円(+0.4%)
※()は前期比
※同第1四半期時点における同社の予想
出所:富士フイルムホールディングス 決算短信