今期は営業益25億円を計画、人材で単価が改善 PBRは5年で1倍超

最後に業績の見通しを押さえましょう。

まずは今期(26年5月期)です。増収増益を計画しており、各段階利益は黒字に復帰する予想です。BPOは大型案件のピークアウトから苦戦する想定ですが、人材派遣および人材紹介は万博の影響もあり単価の改善および需要の増加が見込まれ、増益をけん引します。

また、前期に赤字だった事業も回復を見込みます。ライフソリューションは一時費用のはく落などから4億円の黒字、地方創生・観光ソリューションはインバウンドの好調などから赤字幅が14億円縮小する見通しです。

【パソナグループの業績予想(26年5月期)】

・売上高:3300億円(+6.7%)
・営業利益:25億円(前期は12.4億円の赤字)
・経常利益:28億円(前期は4.6億円の赤字)
・純利益:5億円(前期は86.6億円の赤字)
※()は前期比
※25年5月期時点における同社の予想

出所:パソナグループ 決算短信

次に、今後5年間の見通しです。3つの重点戦略(※)に取り組み、売上高を4000億円まで拡大させます。これにより投資家の評価を集め、PBR1倍超への復帰を図ります。

※重点戦略…BPOの高付加価値化、地方創生・観光ソリューションの深化、新産業の創造

【中期経営計画の主な財務目標(~30年5月期)】

・売上高:4000億円(25年5月期の実績:3092億円)
・経常利益率:5%(同-0.1%)
・ROE:8%以上(同-6.1%)
・PBR:1倍超(25年8月21日終値:0.61倍)

出所:パソナグループ 中期経営計画