インフレ継続シナリオが示唆する「円安・株高・金利上昇」の中期展望

 

最後に少し気にしておくべきテーマをご紹介します。それは政府高官から相次いだ円安に対する牽制です。17日に青木官房副長官は政府として投機的動向を含め為替市場の動向を憂慮すると踏み込んだ発言をしています。また南アフリカでのG20に参加している加藤財務大臣も為替市場での過度な変動に注意することなどを指摘したと発言しました。昨年160円台まで円安が進んだことに照らせば、150円にも達していない現状でのこうした発言はかなりタイミングとしては早いと感じられます。もしかするとアメリカとの関税交渉において円安が非関税障壁として米国側から強く是正を求められているということなのかもしれません。こうした可能性について頭の片隅に置いておく必要はあると思われます。

 
 

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