コロナ禍乗り越え最高益、インバウンドとコスト削減が結実 商業開発も貢献
次に業績です。コロナ禍以降、高島屋の利益は増勢が続いています。主力の国内百貨店がインバウンド消費の高まりを捉え、増益につながりました。またコロナ禍以降で進めてきたコスト削減も貢献しています。
2025年2月期は営業利益が前期比25.2%増、純利益が同25.0%増と大きく成長し、いずれも過去最高益を更新しました。新しく導入した事業利益(※)も、同25.8%増と大幅な成長となっています。主力の国内百貨店が好調だったほか、海外の商業開発および建装事業が収益を押し上げました。
※事業利益…営業利益+持分法投資損益+受取配当金
直近10年間の業績推移を確認しましょう。
なお、2023年2月期からは営業収益(売上高+その他営業収入)が大きく減少しています。これは収益認識に関する会計基準を適用したことが主因です。売上高として売上総利益(売上高-売上原価)相当額を計上するように変更したため、見かけでは大きな減収となっています。
従来の基準では、売り上げ(総額営業収益)は2025年2月期に1兆327億円に達しました。1兆円を超えるのは、2008年2月期以来17年ぶりです。売り上げを含め、コロナ以降は順調に成長しているようです。