大和証券の投信売れ筋ランキングの2025年4月は、前月トップだった「ダイワ・ブルベア・ファンド6  ブル3倍日本株ポートフォリオ6」がトップ10圏外に落ち、前月は第2位だった「ストック インデックス ファンド225」がトップに上がった。第2位には前月第5位だった「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Bコース(為替ヘッジなし)」が浮上し、前月は第10位だった「ダイワ・ダイナミック・インド株ファンド」が第3位にジャンプアップした。また、前月は第9位だった「フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンド  Bコース(為替ヘッジなし)」が第4位になり、トップ10圏外から「フィデリティ・世界割安成長株投信(愛称:テンバガー・ハンター) Bコース(為替ヘッジなし)」が第5位、「netWIN GS テクノロジー株式ファンド Bコース(為替ヘッジなし)」が第6位にランクインするなど、米国株式のアクティブファンドの上昇が目立った。なお、「ダイワ・ブルベア・ファンド6  ブル3倍日本株ポートフォリオ6」の他、「ダイワ・ノーロード 日経225ファンド」、「iFreeレバレッジNASDAQ100」がトップ10圏外に落ちた。

 

◆人気アクティブファンドのパフォーマンスは?

大和証券の売れ筋(ダイワのオンライントレード買付金額(総合)ランキング)では、米国株式のインデックスファンドが上位にランキングされず、「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Bコース(為替ヘッジなし)」や「フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンド  Bコース(為替ヘッジなし)」など、米国株式を主な投資対象とするアクティブファンドが評価を高めている。米国の関税政策のために世界の株式市場が乱高下し、株式インデックスファンドの今後の見通しは貿易の混乱にともなう景気後退を懸念して明るいものではない。アクティブファンドには、そのような不透明な経済環境の中でも、引き続き堅調な業績や成長を実現できる企業を見つけ出してプラスのパフォーマンスを実現してほしいという期待がある。

売れ筋上位にある米国株式や先進国株式を対象としたアクティブファンドの運用成績は、良いもの悪いもの、まちまちだ。たとえば、2025年(5月12日まで)の運用成績において米「S&P500」インデックスファンドを上回るパフォーマンスを残したのは、「インベスコ 世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(年1回決算型)」と「フィデリティ・世界割安成長株投信 Bコース(為替ヘッジなし)」の2ファンド。「netWIN GSテクノロジー株式ファンドBコース(為替ヘッジなし)」と「フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンド Bコース(為替ヘッジなし)」は4月の急落時にインデックスファンドよりも下落率が大きく、その後の株価回復局面でもインデックスを上回ることができなかった。

アクティブファンドのパフォーマンスは、個々のファンドの投資方針・戦略によってインデックスとは異なるものになる。わずか5カ月間程度の成績によって個々の投資戦略の良しあしがはかれるものではない。ただ、それぞれの運用方針には違いがあり、その基準価額は時々の市場環境によって特徴のある動きをするということに留意したい。現在の環境にあっては、「netWIN GSテクノロジー株式ファンドBコース(為替ヘッジなし)」が象徴するような、米国ハイテク株が株価下落のやり玉にあげられ、5月までの時点では依然としてインデックスを下回っていることから、米国を代表する大型ハイテク企業が成長力を十分に発揮できるような経済環境にはなっていないことがうかがえる。