新NISA投資で「日本経済に貢献したい」

国内株以外の投資対象についてはどう考えているのでしょうか。「外国株式にも興味がないわけではないのですが、株価のほかに為替レートも気にかける必要があり、国内株式よりも複雑で難しそうだと感じています」。そのため外国株式への挑戦は今年は見送ろうと考えているとのこと。新NISAに投資期限はありませんから、考える時間はたくさんあり、いつでも取り組みを開始できる点はメリットといえます。

一方でつみたて投資枠についてはどのような戦略で挑むのでしょうか。

「昨年はつみたて投資枠を一切使わなかったので、今思えば少しもったいなかったですね。今年はチャレンジしてみたいです。投資信託では、オールカントリーやS&P500などの有名な指数に連動を目指す商品もありますが、どちらも海外への投資が主で日本企業の利になりづらく、海外に日本の資本が流出してしまうことにつながると経済学を学んで感じました。そのため国内株式対象のファンドを選んで、微力ながら日本経済に貢献していきたいと思っています」。大学の授業で学んだことを運用で実践に活かしている様子からはまさに生きた学びを習得しているといえそうです。

新NISA1年目で自身も成長できたという亜鉛りんごさん。最後に個人投資家へのアドバイスを聞きました。「個人的には、投資は先に始めた方が基本的に儲けが大きいと思っているので、まだ投資経験のない方はご自身の興味や予算に合わせて検討してみてほしいと思っています。また、最近の投資方法は本当に多種多様です。少額投資から可能だったり、投資判断や運用をAI(人工知能)に任せたり、アドバイスをもらえたりするようなものもあります。どんな投資手法があるのかを調べるだけでも、きっと面白さを感じてもらえるはずだと思います」

新NISAへのチャレンジによって亜鉛りんごさんが得た学びは、将来への糧として運用益という実利以上に大きな財産となっているようです。