◆「SCHD」に投資する低コストファンドがトップ10入り

第6位にランクインした「SBI・S・米国高配当株式ファンド(年4回決算型)」は、「シュワブ米国配当株式ETF(SCHD)」を投資対象とする低コストのインデックスファンドだ。信託報酬は実質年0.1238%(税込み)。「SCHD」は、米国の配当利回りが高い100銘柄で構成される指数である「ダウ・ジョーンズUSディビデンド100インデックス」への連動を目指すETFで、米国株式の値上がり益と配当の両面のメリットを享受することをめざす投資家からの支持を集めている。

同ファンドと同様に「SCHD」への連動をめざす「楽天・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)」は、2024年9月18日の設定から年末までの3カ月程度で純資産残高が1000億円を超える人気ファンドになった。同様に「SBI・S・米国高配当株式ファンド(年4回決算型)」は2024年12月20日の設定だが、年末までの6営業日で純資産残高が736億円超に達した。これらファンドへの需要の強さが感じられる。

「SCHD」の組み入れ上位銘柄は、医療関連の「ファイザー」、同「アッヴィ(ABBV)」、飲料会社の「コカ・コーラ」、IT・通信の「シスコシステムズ」、金融の「ブラックロック」などとなっており、「S&P500」の組み入れ上位に「アップル」、「エヌビディア」、「マイクロソフト」、「アマゾン」、「メタ・プラットフォームズ」などという大手IT企業が並ぶ銘柄構成とは大きく異なっている。この組み入れ上位銘柄の違いが、「S&P500」に投資している投資家に対してリスク分散手段の1つとして同ファンドを購入する動機の1つになっていると考えられる。

執筆/ライター・記者 徳永 浩