◆限定追加型のグローバル社債も好調
広島銀行で店頭の売れ筋トップになった「GSグローバル社債ターゲット2024-09(限定追加型)『ワンロード2024-09』」は、5年間の運用期間内に償還期日を迎える世界の社債を投資対象にしたファンドだ。基本的に投資した社債は償還まで持ち切り、さらに、為替ヘッジすることによって、確定利付き商品のようなファンドになる(投資先の社債を発行している企業が経営破たんし決められたリターンが得られなくなるリスクはある)。募集取り扱いは、広島銀行のほか、埼玉りそな銀行、常陽銀行、北海道銀行などの地方銀行および地銀系証券会社になっている。
2024年9月12日に設定されたファンドで、当初募集期間は8月1日~9月11日、設定後に確定した利回りを確認した上で購入できる継続募集期間は9月20日まで。募集時に参考ポートフォリオの利回りは、為替ヘッジと運用コスト控除前の最終利回りが6.03%で、為替ヘッジコスト3.98%と信託報酬0.7975%を控除後は年1.25%程度になっている。過去何度となく設定運用され、期待される実質的な利回りが年1%を超える状態の時には、人気を集めてきた。
◆インド株式ファンドの人気復調は?
米国ハイテク株式ファンドについては、「netWIN GSテクノロジー株式ファンド Bコース(為替ヘッジなし)」や「野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)」などが売れ筋のランキングを落としているため、警戒感が強くなっていることがうかがえるが、もう一つの人気カテゴリーであったインド株式ファンドについては、福岡銀行で「HSBC インド・インフラ株式オープン」が前月の第3位から第4位に順位を落としたものの、北洋銀行では「パインブリッジ厳選インド株式ファンド」が新たにトップ5に入っている。
8月のインド株式市場は、「MSCIインド株価指数」では10カ月連続で上昇し、史上最高値を更新している。懸念されていた総選挙ではモディ首相の続投が決まり、インフレ率も低下した。中長期的にインド経済の成長期待は大きいものがあり、今後、インド株式ファンドの人気が復調するか注目したい。
執筆/ライター・記者 徳永 浩