新NISAでは意外に株式(個別株式)を買う人が多いようです。2024年1月~3月の成長投資枠の買付額の割合では、株式が5割を超えました。NISA全体でも4割を株式が占めています(ETFやREITを含む)。
【NISA買付額に占める株式と投資信託の割合(2024年1月~3月)】
では、新NISAで株式を買うメリットはなんでしょうか。またデメリットはないのでしょうか。投資信託と比較して紹介します。
【リスク・リターン】投資信託よりも期待リターンは高い傾向、一方…
まずはリスクとリターンにおけるメリット、デメリットを押さえましょう。個別の株式への投資において、メリットは期待リターンが高いこと、デメリットはリスクが高いことです。
一般的に、個別の株式は投資信託よりも高いリターンが期待できるといわれています。
というのも、投資信託は原則として複数の銘柄で運用されているからです。分散投資の効果からリスクは小さくなる傾向にありますが、その分期待リターンの低下も想定されます。
個別の株式なら、銘柄を絞れば分散投資に伴う期待リターンの低下を避けられます。もちろんすべての個別株式で投資信託よりも高いリターンを期待できるわけではありませんが、より積極的にリターンを追求したい人にはメリットといえるでしょう。
ただし分散投資の効果がない分、個別株式への投資は高いリスクが伴います。つまり、投資信託よりも高いリターンが期待できる傾向がある一方、その分リスクが高いことが個別株式を買うデメリットといえます。
【コスト】メリットは保有コストがないこと、デメリットは売買手数料がかかること
次にコスト面のメリット、デメリットを紹介します。個別の株式に投資するメリットは、保有コストがかからないことです。一方で売買手数料が生じる点はデメリットです。
株式は原則として保有中はコストがかかりません。対して投資信託は信託報酬といったコストが保有中に生じます。保有コストが生じない点は個別の株式を買うメリットです。
ただし、一部の証券会社は口座管理料を設定しています。口座管理料を徴収する証券会社の場合、個別の株式でも保有コストが生じるため注意しましょう。
一方、コスト面における個別の株式のデメリットは売買手数料がかかることです。
投資信託の多くは売却に手数料はかかりません。一方、個別の株式は原則として買うときも売るときも手数料がかかります。売買に手数料がかかる点は、個別の株式を買うデメリットといえるでしょう。
なお、証券会社の中には国内株式等の売買手数料を無料化しているところもあります(NISA限定で国内株式等の手数料を無料化している証券会社もある)。