総合満足度は過去最高!金融機関の顧客サービスが進化

今回の調査では、全ての部門で顧客満足度が前年調査から向上し、過去最高を記録しました。これは、新NISA制度開始に伴い、各金融機関が顧客サービスの向上に力を入れていることが背景にあると考えられます。

特に、「商品・サービス」ファクターは全国系銀行、ネット証券、スマホ専業証券、ネット銀行の4部門で10ポイント以上向上しました。また、「顧客対応(担当者)」ファクターも対面証券、全国系銀行の両方で10ポイント以上向上しており、顧客とのコミュニケーションを重視する姿勢が伺えます。

 

NISA活用で「老後の生活資金」への意識が高まる

新NISA制度開始の効果として、投資の目的として「老後の生活資金」を挙げる人が前年比7ポイント増加したことも明らかになりました。

注目すべきは、この傾向が若年層だけでなく、全年代で見られる点です。さらに、主利用金融機関での運用額増額意向も全年代で高まっており、NISA制度改正の目的である「資産運用による家計の安定的な資産形成」へ向けた意識の変化が見て取れます。

 

顧客満足度調査で部門別1位を獲得した金融機関は?

それでは、部門別に顧客満足度1位を獲得した金融機関を見ていきましょう。

【対面証券部門】

3年連続で総合満足度1位を獲得したのは 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 です。「顧客対応」「商品・サービス」「口座情報」「手数料・金利」の4ファクターで最高評価を受けています。

対面証券は、担当者との対話を通じて投資相談や資産運用アドバイスを受けられる点が魅力です。特に、初めて投資を行う方や、個別銘柄投資を考えている方におすすめです。

【全国系銀行部門】

「顧客対応」「手数料・金利」「店舗施設」の3ファクターで最高評価を受け、1位に輝いたのは りそな銀行 です。

全国系銀行は、預金やローンなど、既存の金融サービスと合わせて資産運用サービスを利用したい方にとって利便性が高いでしょう。

 
 

【ネット証券部門】

「口座情報」「顧客対応」「商品・サービス」の3ファクターで最高評価を獲得し、1位となったのは 楽天証券 です。

ネット証券は、対面証券と比較して手数料が安く、手軽に取引できる点がメリットです。豊富な情報量を活かして、自身で投資判断を行いたい方に向いています。

【スマホ専業証券部門】

3年連続で総合満足度1位を獲得したのは 大和コネクト証券 です。「手数料・金利」「顧客対応」「商品・サービス」の3ファクターで最高評価を受けています。

スマホ専業証券は、スマートフォンアプリで簡単に操作できるため、場所を選ばずに取引したい方や、シンプルな操作性を求める方におすすめです。

【ネット銀行部門】

「手数料・金利」ファクターで最高評価を受け、1位に輝いたのは 住信SBIネット銀行 です。

ネット銀行は、預金金利が比較的高く、ATM手数料が無料または回数制限付きで無料になるなど、コストパフォーマンスの高さが魅力です。

銀証連携サービスは顧客満足度向上に有効

近年、グループ会社や提携会社間の銀行口座・証券口座の連携サービス(銀証連携)を提供する金融機関が増加しています。

今回の調査では、銀証連携サービスを利用している顧客は、利用していない顧客に比べて満足度が高いことが明らかになりました。金融機関は、制度的な要件に配慮しつつ、銀証連携サービスを通じて顧客の利便性を向上させることが重要と言えるでしょう。

最適な金融機関選びで、将来の資産形成を始めよう!

今回の調査結果を参考に、自身の投資スタイルやニーズに合った金融機関を選び、新NISA制度を活用した資産形成を検討してみてはいかがでしょうか。

 

【調査概要】

■実施期間:2024年4月上旬 

■調査方法:インターネット調査
■調査対象:銀行、証券会社で個人資産運用サービス(投資サービス)を利用した人(20歳~79歳)
■調査回答者数:11,570人