【新NISAで債券投資をするには?】債券で運用する投資信託を購入

通常、国債は証券会社や銀行といった金融機関や郵便局、社債や外国債券は証券会社を通じて購入します。この点は投資信託とあまり変わりませんが、新NISAでは債券(個人向け国債を含む)に直接投資することはできません。新NISAの「成長投資枠」の対象は上場株式と投資信託等、「つみたて投資枠」の対象は「長期・分散・積立」に適するとされた一部の投資信託に限られるからです。債券はこれらに含まれていません。

しかしながら、債券で運用する投資信託を購入すれば、新NISAで間接的に債券に投資をすることはできます。例えば次のような投資信託があります。

【国内債券型】投資信託の例(新NISA成長投資枠)

・日本物価連動国債ファンド(日本の物価連動型国債に投資する商品)
・ダイワ日本国債ファンド(日本の国債に投資する商品)
・損保ジャパン日本債券ファンド(日本の公社債に投資する商品)

【外国債券型】投資信託の例(新NISA成長投資枠)
・eMAXIS Slim 先進国債券インデックス(日本を除く世界主要国の公社債に投資する商品)
・フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド(資産成長型)D(為替ヘッジなし)(米ドル建て高利回り事業債を主要投資対象とする商品)
・iFree 新興国債券インデックス(新興国通貨建ての債券に投資する商品)

なお、ここで挙げた商品はすべて成長投資枠で購入できる投資信託です。つみたて投資枠では債券のみに投資する投資信託は対象外ですが、「株式+債券」など複数の資産に投資する投資信託ならあります。よって、新NISAで債券に投資する投資信託で運用したい場合、現時点では主に成長投資枠を使うことになるでしょう。ただし、新NISAではすべての投資信託が購入できるわけではなく対象商品が決まっています。気になる商品があったとしても必ず新NISAで投資できるとは限りません。

通常の債券は株式に比べると取引量が少なく、販売期間も定められていることがほとんど。対して債券で運用する投資信託はいつでも売買ができます。また、投資信託なら複数の債券に分散投資をしているので、1つの商品を持つことでリスクヘッジにもなります。

新NISAで投資すれば利益に税金がかからない

何より、新NISAで投資すると利益が非課税扱いになるのは、見逃せない点です。株式よりリスクを抑えた債券で資産を運用したいと考えるなら、まずは新NISAで取引できる、債券に投資する投資信託を探すことから始めましょう。対象外の投資信託や債券に直接投資したいなら課税口座で取引するといった流れで進めるのがよさそうです。