債券とは、満期が決まっており定期的に利子を受け取れる有価証券

債券とは、国や地方公共団体、企業などが資金調達を目的に、投資家からお金を借り入れる際に発行する有価証券の一種です。国が発行する国債、地方公共団体が発行する地方債、企業が発行する社債などがあり、日本国内で円建てにより発行される国内債券、海外で外貨建てにより発行される外国債券に分類できます。

発行者からすると資金調達の一手段ですが、投資家からすると債券は投資対象の1つです。定期的に利子を受け取ることができ、満期日を迎えると償還金として投資元本が戻ってくるからです。運用中や償還時に発行体が破綻すると利子や投資元本は支払われませんが、財政基盤が盤石な発行体を選ぶことでリスクを抑えられることから、債券は根強い支持を誇る投資対象です。

【債券のメリット】預貯金より利息が高く、収益額が事前にわかる

債券の金利は発行時にあらかじめ決められており、満期日まで保有するとどれだけ収益を得られるか、事前に把握することができます。安定性の高い投資がしやすいといえるでしょう。

また、個人向け国債を例に説明すると、「固定金利型3年満期」は0.38%、「固定金利型5年満期」は0.61%、「変動金利型10年満期」は0.72%(すべて税引前、2024年7月中旬時点)と債券の金利は預貯金より高く、受け取る利息も多くなります。あらかじめ金利が定められている点では預貯金と同じでも、リターンは大きく変わるのです。

管理が容易なのもメリットです。株式は日々の価格変動をチェックしないといけませんが、債券は満期日まで保有するだけ。発行体が破綻しない限り、定められた利息と額面金額を受け取れます。

なお、満期日を迎えるまでに、その時の市場価格で売買することも可能です。金融情勢や需給により債券価格は上昇・下落するので、売却益を得られるケースもあります。